経済状況が展示会に及ぼす影響は・・・

訪れた人にはわかると思いますが、展示会、特に企業の出展する業界ごとの見本市と呼ばれるイベントでは、日本の経済状況を感じ取る機会が多いはずです。アニメや漫画などのホビー関連の、同人誌など有志の出展が多いイベントでも感じられるかもしれませんが、その業界は今世界から注目を浴びる機会もあり、なかなかのにぎわいなのでわかりづらいかもしれません。企業の見本市としての展示会においては、いくつかの裏方業者が大きく関わります。


これらの業者にも経済状況が反映されているのが実情です。中でも、特に展示会装飾業者にとっては景気がよかった時期と大きな差が生まれています。出展社が大きい場合は今でも仕組みの差はさほどありませんが、中小企業においては展示会装飾との関係が随分変化しています。景気がいい時期は宣伝効果を狙うだけでなく、付き合いでの出展においてもむしろ経費を使ってバランスを取るために大きく予算を取り、広告代理店を介して装飾会社に依頼という形をとりました。景気の悪い昨今では、広告代理店を介さず直に展示会装飾業者に問い合わせやりとりをするというケースが増えているのです。広告代理店を通す過程を省くとそこでかかる費用がカットされ、また装飾業者側も費用を抑えたい出展社向けのパッケージプランを多く打ち出す会社も目立つようになったことで、「より安く」が最もプライオリティーの高い選択が可能になっているのです。


実際は元々業界内での「お付き合い」としての出展が多いということに気付くのは、会場でのブースの雰囲気です。飾り気のないシンプルな書体で社名が書かれたプレートが貼ってあるだけで、特に商品を置いてるでもなく、AV機器を置くでもなく、印刷物を配るでもなく、ただ最低限の人数がいるだけ、といった風に見えるブースがあれば該当する可能性は高いと言えるでしょう。こういったブースは10年前はかなり少なかったはずです。ただし、ブースの装飾がシンプル極まりないものであっても、しっかり商品をアピールしていて人を呼び込むエネルギーを持っている出展社もいるので、一概には言えませんが。ここで関連していない人に気付いて欲しいのが、業者の連鎖です。展示会にお金をかけないようになって変化するのはその会社の出費だけではないのです。先述ので述べたのがいい例ですが、関連する業者全体のバランスが変わってきます。それらの業者の売り上げは減り、出展社はマイナスが減って結果プラスが増えたとしても、展示会に携わる業者全体で言えば経済状況は悪化しているのです。一般消費者が「経済悪化で出費を抑えたいからより安い商品しか買わない」となった時にデフレが進むのと仕組みは同じですね。物事は多角的に見るべき、といういい例でした。